お役にたてれば気ままに衣類について

レーヨンってどんな繊維だろう

お洗濯が難しい素材というとレーヨンが上げられます。

水の影響を受けると急激に縮んでしまいますしね。

でも、その生地の質感は優雅で柔らかく滑らか。

色合いも鮮やかですので華やかさも感じます。

独特な風合いが魅力的な素材ですね。

そんなレーヨンの特性を化学にとんと疎い僕ですが考えてみたいと思います。

レーヨンについて

レーヨンは原料を木材パルプとしたセルロースが主成分。

木材パルプのセルロースを原料しますが、木材パルプのセルロースはそのままでは短くて糸にする事が出来ません。

という事で抽出したセルロースをアルカリに振った後、二硫化炭素と反応させて一旦重合を低くして分子量を下げて小さくするみたい。

コロイド状にすると言う事ですので細かくしてしまうんでしょうね。

その後、アルカリ溶液に溶解させると再度重合して(と言っても300程度)粘土のあるビスコースを作ります。

そのビスコースを酸性溶液中に細い穴から噴射させて(湿式紡糸)再度レーヨン繊維が出来上がります。

特殊な繊維

ビスコースを繊維状にする過程で急激な反応の為に外側(スキン層)は密度が高くなりますが、内部(コア層)は密度が粗い状態になるそうです。

外側が急激に反応してしまう為、内部がその反応について行けないんでしょうか。

内部が形成される前に外側が密度を高めて形成されるので、レーヨン繊維の形状にもそれが表れているようです。

レーヨン繊維は縦方向に窪みがあり、断面は歯車のように凹凸が出来ています。

急激な反応なので内部のセルロースがきちんと配列され形成される前に押しつぶされてしぼんでしまったという印象。

この形状もレーヨン繊維の特性に関係しているようです。

すごく縮むのはどうしてだろう

レーヨンのセルロースは重合度が300程度しかありません。

綿の平均重合度は2000~3000とありますので、比べてもかなり低い。

そんな低い重合度のセルロースで形成されていますので水素結合されている部分がより多い。

外側は組織の密度は高くなっていますが水素結合の部分が多いので水の影響を受けると切断されて変形しやすくなる。

(生地表面が少し濡れただけで水シミになるのもそのせいですね)

内部はというとしっかりと形成されなかったとは言え、同じく重合度の低いセルロースが水酸基をたくさん用意して水分を待ち構えている。

一旦水が入ってくると”うわぁーやったぁー”とばかりに喜んで・・・るかは分かりませんが、一気に吸収してしまうのが想像できます。

内部が急激に水分を吸収すれば、変形しやすくなっている外側はヒダ部分が膨らみ一気に膨潤して縦方向に収縮する。

膨潤が激しいので縦方向に影響が出てしまい一気に縮むっていう感じですね。

その後、水分が抜けても影響を受けたセルロース達が元の状態に戻るとは思えません。

内部の配列もそうですし、外側の凸凹も元の形に戻るとは限らないですしね。

水の影響を受けると風合いや質感の変化や毛羽立ちといった外観変化をもたらす原因もそこにありそう。

寸法を元の長さに戻す事は難しいですし、長さを戻せたとしても風合い・質感が変化してしまっている可能性が高くなります。

やはり水の影響を受けると非常に取り扱い難くなる素材ですね。

水分を含むと弱くなるのはなぜ?

レーヨン繊維は重合度の低いセルロースの集まりですので水の影響を受けやすい性質があります。

外側(スキン層)は密度が高いとは言え、重合度の低いセルロースですので水素結合している部分が多く存在している。

内部は元々重合度の低いセルロースが密度の粗い状態で集まっている。

そんなレーヨン繊維が水分の影響を受けると外側(スキン層)の数多くある水素結合は切断され変形しやすくなり、内部も水分を抱え込んで切断しやすくなっている状態。

(化学が強くないので拙い説明・・・これからのクリーニング業者の方はぜひ化学に強くなって下さい)

と考えると、強度が弱いのも分かります。

想像するだけで水分の影響を受けると脆い。

ちなみに綿の平均重合度は1次壁と呼ばれる外側部分は2000~5000、2次壁は13000~14000と言う事。

ミクロフィブリル(フィブリルの基礎となる最小単位の分子集合体って感じでしょうか)の配列は螺旋状に並んでいるそうで、その螺旋状の方向も逆方向になる部分があるそう。

その逆方向になる部分がある為、天然の撚りが出来るのだそうです。

湿潤時の強度が高くなるのは分かる気がします。

素材の持つ特性を楽しもう

こんな風に書いているとレーヨンってデメリットばかりのように思われますけど、良い面もたくさんありますね。

風合いが柔らかくて厚みに弾力性があり滑らかで優雅な動きを見せます。

これも繊維の特性でしょうか。

繊維の形状(縦方向に窪みがある)事や内部組織が粗い事も理由になるでしょうか。

また、染色性も優れています。

集合度の低いセルロースの配列で形成されていますので、それだけ染料が入る領域(非結晶領域)も多く存在していると考えられます。

色鮮やかな発色を楽しめるお洋服になりますね

レーヨンは基本的にお手入れが難しい素材です。

でも着用するアイテムによっては水洗いは避けれない場合もありますね。

ウオッシャブルレーヨンであれば良いのですが、そうでない場合はやはり水洗で影響が出ます。

水洗後の整形仕上げも難しい。

となると、やはりレーヨン素材のお手入れにはクリーニングがベストですね。

水洗いが必要な場合はリスクをご理解の上でご依頼頂ければと思います。

素材の持つ特性を理解してオシャレを楽しんで下さいね。

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