デュベティカ(DUVETICA)ダウンコートをWクリーニング(ドライクリーニングと水洗いの二度洗い)をさせて頂きました。
お客様から「背中裏地にお酢を掛けてしまった」とお聞きしましたので、その点を注意しながらお手入れをさせて頂きました。
まず無いとは思いますが、酸ですのでお手入れの方法によっては変色の危険性も考えられますので念には念を入れ。
当店ではデュベティカ(DUVETICA)等のプレミアムダウンのドライクリーニングは1点洗い、もしくは2点洗いをさせて頂いています。
水洗いは当然1点洗いで、機械洗いはせずに漬け込み手洗いで丁寧にお手入れをさせて頂いています。
ダウンジャケットをドライクリーニングすると羽毛が持つ天然の油分が抜けて風合い(ボリューム)が変わるという方もいらっしゃいますが・・・僕はそうは思いません。
使われる羽毛は当然洗浄されて汚れを落とした状態でダウン製品に使用されます。
天然の油分が残存していれば結構臭いもするでしょうね、動物の天然の油分ですからね。
残っている油分は洗浄でも除去出来なかった、古く酸化した油分だと思われます。
この酸化した油分ってドライクリーニングの油脂分解力では除去出来ないんですよね。
古く酸化した油がドライクリーニングで除去出来れば・・・これほど良い事はありません。
染み抜きで苦労する要因の一つは古く酸化した油が除去しにくいという事ですので。
こうやって考えていくと、ドライクリーニングで風合いが変化するとは考えにくいですよね。
それよりダウン製品に関してはドライクリーニングでのお手入れが適していて効果的なんですよ。
使用されている生地はナイロンやポリエステル・ウールで、しかも緻密に織られている。
襟や袖口の皮脂汚れやからまったスス汚れはドライクリーニングの油を分解する能力と揉み叩き作用によって効果的に除去出来ます。
そして水洗い出来るあいてむであれば水洗いをすれば完璧です。
但し、品質の悪いドライクリーニングをすると逆効果になる可能性もありますよ(変色を起こす恐れも)。
プレミアムダウンは特に丁寧に。
機械洗いは避けましょう。