当店ではデリケート衣類の水洗いでも 石鹸を主体とした中性洗剤(お肌にも、環境にも優しい) を使用しています。
その中性洗剤には 防縮剤 は入っていません。
防縮剤とは、文字通り生地が水によって縮む事を防ぐ薬剤の事です。
ここ最近、大手クリーニング店や個人クリーニング店を問わず、デリケート衣類の水洗い(ウエットクリーニングやWクリーニング(ドライクリーニングと水洗いの2度洗い))をされる所が増えています。
以前は「汗抜きクリーニング」と謳いながらも、実際はドライクリーニングでの処理という店舗も多かったようにお聞きしますが・・・今は少なくなり実際に水洗いをされているとお聞きします。
でも・・・デリケート衣類を水洗いすると、やはり仕上げの手間はかかるんです。
手間を省きたいクリーニング店では、防縮剤が含まれた洗剤で洗います。
そうする事で手間を軽減する事が出来、生産効率を上げる事にもつながります。
(スチームだけでもある程度シワが伸びるのですが・・・やはり丁寧に手アイロンで仕上げたモノとは全然違います)
ただ、防縮剤を含んだ洗剤で洗うと・・・その影響で生地のハリやコシが無くなってしまうんです。
言葉のイメージで言うと 「テロンテロン」。
それを「風合いが良い」と言われる方もいらっしゃるようですが、僕にはそうは思えない。
特にウール素材に対しては顕著に見受けられます。
(しっとり感やヌメリ感と言った風合いが必要な場合は、洗浄後の後加工として生地に薬剤を与えます)
そうしてハリやコシが無くなったお洋服に対しては、後加工としてハリ・コシが出る薬剤を与える事になる。
となると、生地対して2重3重に加工しているような感じになります。
元の風合いとは全く別物になりますね。
当店では、防縮剤を含んだ洗剤は使用しません(どうしても必要な場合は使用しますが)ので、必要以上のハリやコシが無くなるという症状は避ける事が出来ます。
その代り、アイロン仕上げの手間はかかる事になります。
でも、手間を掛ける事によって水洗いしたウール素材もハリ・コシを持って復活します。
機械仕上げや簡単な手仕上げでは、ハリ・コシは再現出来ません。
その際に必要なのが以前にブログで紹介した 電蒸アイロン です。
こだわる方は、ぜひ一度お試しを。
ブログのタイトルを変えてみました。
海外ドラマと間違われるかも知れませんが・・・。
支障があればスパッと変えます。